六本木と聞くと、夜の街を思い浮かべる人も多い。
賑やかな交差点、高層ビル、バーやレストランが立ち並ぶ街。その一角に、静かにジェラートを味わえる場所がある。
黒い扉の先にある「PATISSIERE MAYO flat」。
知らなければ通り過ぎてしまうような控えめな入口だが、一歩中へ入ると色鮮やかなジェラートケースが迎えてくれる。
パティシエがつくるジェラート
ショーケースに並ぶのは、定番だけではない。
季節の果実、ナッツ、チョコレート、ミルク。
素材ごとに表情が違い、どれにしようか迷う時間もこの店の楽しみのひとつだ。

ジェラートはイタリアの伝統をベースにしながらも、どこかフランス菓子のような繊細さを感じる。
それもそのはず。この店を手掛けるのはパティシエ。
素材の組み合わせや甘さの設計が、ひと口目から最後まで心地いい。
ダブルで楽しむ、小さな贅沢
今回はダブルを選んだ。
濃厚なミルクと、バスクチーズケーキのフレーバー。

ミルクは驚くほど軽やかで、口の中に自然な甘さだけが残る。
バスクチーズケーキは濃厚な口当たりが心地よく、ミルクとの相性もいい。
ジェラートは冷たいお菓子なのに、不思議と余韻が長い。
甘いだけでは終わらない、大人が好きになる味だった。
六本木だからこそ、この距離感がいい
店内は決して広くない。
だからこそ、どこか秘密基地のような空気がある。
テイクアウトして近くを歩くのもいいし、テラスでひと息つくのもいい。
ディナーのあとに立ち寄る人もいれば、午後の散歩で訪れる人もいる。
それぞれの時間に自然と溶け込んでくれる。
スイーツではなく、「寄り道」を買う場所
素材と向き合い、丁寧につくられたジェラートを食べる時間そのものが心地いい。
六本木で少し歩き疲れたら、コーヒーではなくジェラートを選んでみる。
そんな寄り道が、意外と一日の記憶に残る。