アイスクリームを食べる理由なんて、たぶん大したものじゃない。
暑かったから。
甘いものが食べたかったから。
あるいは、ただ少しだけ寄り道したかったから。
新丸子駅から歩いてすぐ。
住宅街と昔ながらの商店街が混ざり合う街角に、白いファサードのアイスクリームショップがある。
その名も、BIG BABY ICE CREAM(ビッグベイビーアイスクリーム)。
名前だけ聞くと、どこかポップで子どもっぽい。
でも、店に入ってみると少し印象が違う。
シンプルな空間。
カウンターに並ぶアイスクリーム。
店内に流れる音楽。
そして、素材の味をしっかり感じられるアイス。
ここは「子どものためのアイス屋さん」というより、大人も自然体で楽しめるアイスクリームダイナーなのだ。
街角にある、小さなアイスクリームダイナー
BIG BABY ICE CREAMがオープンしたのは2018年。
新丸子駅から徒歩1分ほどという、駅前の便利な場所にありながら、どこかローカルな空気を残している。
公式サイトでは、自分たちの店を「新しいロックバンドのようなもの」と表現している。
その1stアルバムが、この店。

この言葉が、なんとなく店の雰囲気を表している。
完成された高級店というより、好きなものを集めて、自分たちらしく形にした場所。
アイスクリームを食べに来たはずなのに、店の空気そのものが少し記憶に残る。
そんな店だ。
素材の味を楽しむアイスクリーム
ショーケースを覗くと、定番から少し意外なフレーバーまでが並ぶ。
ミルクやピスタチオといった王道もあれば、ゴルゴンゾーラのような個性的な味も。
季節の素材や、その時々に気になった食材を使った新しいフレーバーも登場する。
だから、いつ行っても同じとは限らない。
それも、BIG BABY ICE CREAMの面白さだ。
実際に販売されているメニューには、アイスクリームだけでなく、アフォガートやサンデー、ドーナツアイスクリーム、フロートなどもある。

「今日はアイスだけ」という日もあれば、
「ちょっと甘いものを食べながら休憩したい」という日もある。
その日の気分に合わせて選べるのがいい。
3世代で楽しめるということ
BIG BABY ICE CREAMが掲げるのは、
ICE CREAM FOR ALL GENERATIONS.
という考え方。
子どもだけでもない。
若者だけでもない。
大人だけでもない。
誰が食べてもいい。
そんな当たり前のことを、きちんと店のスタイルにしている。
キッズサイズも用意されていて、家族で訪れることもできる一方、一人でふらっと立ち寄るのにも似合う。
店内にはカウンター席やテーブル席、店外のベンチも用意されている。
この「誰でも入れる」という軽さが、なんとも心地いい。
アイスクリームを食べるために、新丸子へ
目的地はアイスクリーム。
でも、BIG BABY ICE CREAMの場合、それだけじゃ少しもったいない。
アイスを食べたあと、新丸子の街を少し歩いてみる。
商店街を眺める。
気になる店を覗く。
そのまま武蔵小杉まで歩いてみる。
そんな時間まで含めて、ちょうどいい。
わざわざ遠くまで行かなくても、日常のすぐ隣には、こういう小さな目的地がある。
BIG BABY ICE CREAMは、そんなことを思い出させてくれる店なのかもしれない。
アイスクリームは、人生を大きく変えない。
でも、午後の30分くらいなら、少し良くしてくれる。
新丸子の街角で食べる、ひとつのアイス。
それくらいが、ちょうどいい。