那須には、不思議な場所がある。
カフェでもない。
ショッピングモールでもない。
テーマパークでもない。
森の中を歩いていると、いつの間にか店が現れ、人が集まり、また森へ戻っていく。
そんな風景が自然にできあがっている。
その場所の名前は、GOOD NEWS NEIGHBORS。
森の中に、小さなコミュニティをつくる
最初に驚くのは、建物ではない。
空気感だ。
ウッドチップを踏む音。
木々が揺れる音。
鳥の鳴き声。
そこへ控えめに建築が溶け込んでいる。
ここでは建物が主役ではなく、森そのものが施設の一部になっている。
大型商業施設のように歩かされるのではなく、「好きな方向へ歩いてください。」
そんな設計思想が感じられる。

「買う」より、「知る」が面白い場所
GOOD NEWSには、カフェ、レストラン、ショップ、ギャラリーなどが点在する。
どの店にも共通しているのは、地域とのつながりを感じられること。
地元の素材。
フードロスへの取り組み。
森と共存する建築。
派手なサステナブルを掲げるのではなく、当たり前としてデザインされている。
それが、この場所らしい。
那須でしか食べられないドーナツ
今回立ち寄ったのは、バターのいとこ ドーナツ。
入口には、「那須だけの限定店舗」という文字。
未利用食材を活用する「バターのいとこ」と同じ思想から生まれたドーナツブランドだ。

紙袋に包まれて渡されるドーナツも、この場所らしく飾りすぎない。
甘さは控えめ。
バターの香りはしっかり。
森を歩いたあとだからこそ、おいしく感じる味だった。

予定を空けて行きたい場所。
旅では、「何を食べるか」「どこへ行くか」ばかり考えてしまう。
でもGOOD NEWSでは、予定をひとつ減らしたくなる。
ベンチで本を読む。
コーヒーを飲む。
子どもが遊ぶ姿を眺める。
森を一周する。
それだけで十分満たされる。
この場所は、時間の使い方までデザインされている。