朝、少しだけ早く起きる。
いつもならまだ眠っている時間に家を出て、静かな街を歩く。
目的地は、等々力。
スイーツ好きなら一度は耳にしたことがあるであろう「PÂTISSERIE ASAKO IWAYANAGI」のサロン・ド・テでは、朝8時からモーニングを楽しむことができる。
等々力の朝は、少し静かだ
東急大井町線の等々力駅から歩いてすぐ。
住宅街の中にある「ASAKO IWAYANAGI SALON DE THÉ」は、いわゆる朝からにぎやかなカフェとは少し違う。
無機質なコンクリートと木の家具。
大きな窓から入ってくる自然光。
余白のある空間には、朝の静けさがそのまま残っている。
店内に入るだけで、時間の流れが少しゆっくりになる。
ここは、朝食を食べるためだけの場所ではない。
朝をちゃんと楽しむための場所なのだと思う。
モーニングは、トーストから始まる
今回いただいたのは、厚切りトーストを中心としたモーニング。
まず運ばれてきたのは、こんがりと焼かれた厚切りのトースト。
その上にはバター。
シンプルだけれど、だからこそパンそのものの存在感がある。

サクッとした表面と、内側のふっくらとした食感。
朝の一口目に、このくらいの贅沢がちょうどいい。
甘さのあるものだけで構成されていないのも、このモーニングの魅力だ。
季節のスープが、朝の身体にちょうどいい
続いていただくのは、季節のスープ。
この日のスープは、白くなめらかな一皿。
やさしい味わいの中に、オイルやブラックペッパーのアクセントが加わっている。

派手さはない。
けれど、トーストと合わせて食べるとちょうどいい。
「朝食」というものを、ちゃんと丁寧につくっていることが伝わってくる。
そして、アサコイワヤナギらしい「パルフェ」
この店を訪れる理由として、やっぱり外せないのがスイーツだ。
モーニングでありながら、最後には小さなパフェが待っている。
今回のパルフェは、苺を中心にした美しい一杯。

グラスの中には、赤や白、淡い色が幾層にも重なっている。
上には苺。
ひとつひとつの素材がきれいに配置されていて、食べる前から少し嬉しくなる。
パフェというと、午後のおやつや食後のデザートを想像する。
でも、朝に食べるパフェは少し違う。
甘さを楽しみながらも、どこか軽やか。
「今日一日を頑張ろう」と思えるというより、
「今日はいい一日になりそうだ」
そんな気分にさせてくれる。
「朝からパフェ」は、贅沢ではなくていい
ASAKO IWAYANAGI SALON DE THÉでは、シンプルなトーストのモーニングから、パルフェを組み合わせたメニュー、さらにオムレツやチーズ、サラダなどを楽しめるスペシャリテまで、朝の気分に合わせて選ぶことができる。
モーニングは8時から10時まで。
現在は予約制で、モーニング・ランチ・アフタヌーンともに90分制となっている。
だからこそ、朝の予定にここを組み込んでしまうのもいい。
少し早起きして、等々力へ。
朝食を食べて、コーヒーを飲んで、ゆっくり店を出る。
それだけ。
でも、そんな「それだけ」の時間が、案外大切だったりする。
朝の等々力で、時間を買う
ASAKO IWAYANAGI SALON DE THÉが面白いのは、料理だけではない。
もちろん、パティスリーがつくるモーニングだから、食べ物は美しい。
けれど、それ以上に印象に残るのは、
朝の時間そのものがデザインされていること。
無機質な空間。
差し込む光。
静かな店内。
丁寧につくられた料理。
そして最後に出てくる小さなパフェ。
すべてがつながっている。

忙しい毎日の中では、朝食はどうしても「済ませるもの」になってしまう。
パンを食べて、コーヒーを飲んで、家を出る。
それも悪くない。
でも、たまには朝食を「目的」にしてみる。
早起きをして、わざわざ等々力まで行く。
そして、トーストを食べ、スープを飲み、最後にパフェを食べる。
それだけで、一日の始まり方が少し変わる。
いい朝は、いい一日をつくる。
そんな当たり前のことを、あらためて思い出させてくれるモーニングだった。